PMIの流れ

PMIの流れFlow

M&Aの初期検討段階、M&A成立前(プレPMIとも呼ばれます)、M&A成立(クロージング)後、の各段階で、段階的にPMIの取り組みを意識した準備を進めることが重要です。

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Step1 ―

M&A成立前

初期段階では、「そもそもM&Aで何を目指すのか、どのような姿になっていたいのか」を言語化します。M&Aの目的達成に向け、期待されるシナジー(相乗効果)を得られるのかどうかについては、M&A戦略を策定する段階から精査しておくことが肝となるでしょう。

実際にM&AとPMIプロセスを進めていくと、譲受(買収)側・譲渡(売却)側はいろいろな課題が見つかり、問題に直面することもあるでしょう。 こうした場合に、「何をもってM&Aが成功したと言えるのか」ということを言語化しておけば、常に原点に立ち返ることができるでしょう。

プレPMIでは、M&A成立前の段階からM&Aの目的を達成するために必要な、PMIの取り組みを意識しておく必要があります。譲受(買収)側は、デューデリジェンスなどの調査を通じて、譲渡(売却)側に関する情報をできるだけ集めておくことが、ポイントとなるでしょう。

ただし、デューデリジェンスは、主に書面による譲渡(売却)側の情報確認が主となることから、譲渡側(売却)側の事業や会社などの全体像を把握するのが難しいと言えます。

M&Aの実務では、案件がクロージングしてから現場に入り、直接従業員らからヒアリングをして実態を把握できたという例もあります。プレPMIでは、事前にどこまで把握ができていて、PMIで何を調べればよいのかを明らかにしておくべきでしょう。

PMIプロセスを円滑に進めていくためには、PMI推進に求められる役割を整理し、譲受(買収)側・譲渡(売却)側に適切な人材を配置。それぞれの人材の役割を決めて、業務を分担していくことが必要です。

また、PMIにおける検討事項はたくさんあることから、自社の人材だけでは専門的な知見やノウハウなどが足りない場合もあります。先ほども触れましたが、「必要に応じて支援機関の支援を得るなど、外部リソースの活用も検討することが望ましい」(PMIガイドライン)とされています。

Step2 ―

PMIの実行

PMIの実行段階に入る際、M&A直後は譲渡(売却)側の経営や事業が不安定な状況となることも想定されます。事業を円滑に引き継ぎ、さらなる発展に繋げていくためには、できるだけ早くPMIに取り組むことが重要です。

M&A成立後は、譲渡側の事業について、現場の従業員などにヒアリングなどをしながら、新たに分かった状況の把握に努め、事業の現状なども考慮しながら、計画を前に進めていくことになります。

Step3 ―

ポストPMI

「M&A成立後の集中実施期における取組の結果を踏まえ、次の 目標(次期会計年度等)に向けてPMI取組方針の見直しを行い、継続的にPDCAを実行する」(PMIガイドライン)というように、 PMIは場合によっては、数年単位の長期に渡るプロセスとなるケースもあります。

このため、M&A実施前の当初の目的に対し、どこまで進捗したのかを検証しながら、取り組みを進めていく必要があります。ポストPMIでは、 一般的なビジネス用語として使われている、PDCAサイクルというものを回していくことがポイントとなります。

さらに、M&Aの目的やPMIの進行状況などによっては、統合後のグループ組織体制を見直したり、統合をさらに進めたりすることもあります。PMI後の実情に応じて、当初のシナリオを変更していく必要性が生じることも考えられます。

M&A後の代表的な経営統合プロセス

  1. 経営統合(理念・戦略、マネジメントフレームの統合)
  2. 業務統合(業務・インフラや人材・組織・拠点の統合)
  3. 意識統合(企業風土・文化の統合)

これまでのまとめSummary

M&A前に計画していたシミュレーションの実現実効性を図り、
その計画を上回るシミュレーションを描き、投資対効果を高めることが
PMIの要諦となります。

さらに、M&A成約後すぐに、PMIを始めれば経営統合はスムーズに進みます。PMIで結果を出せば、譲渡(売却)側の多くの従業員から感謝されるでしょう。

実際のPMIは十人十色の企業で行います。それぞれの事情や経緯があり、現在の運営方法に落ち着いているはずです。

そのため、定型的(テンプレート型)な方法だけでは、譲渡(売却)側の現場から反発されるなど、PMI担当者が苦労する(逆効果)となる可能性が高いと言えます。

特に、中小企業では、PMIを推進するための専任人材の配置は容易ではありません。社内外のリソースを上手に活用することを検討しましょう。

弊社のPMIエージェントサービスは、PMI担当者と共に譲渡(売却)企業に同行し、PMIのアドバイスやサポートを行うサービスです。常にPMI担当者と二人三脚によって、現場で見る・聞く・相談しながら、M&Aを成功に導くためのサービスです。

具体的には、弊社のPMI担当者が譲渡(売却)企業様に同行。PMIの進行スケジュール策定やチェックポイントの提案・確認、KPI管理やリスクや伸びしろの調査など、他社の成功事例&ノウハウを元に、包括的にPMIサポート業務を行います。

一番大切な経験値は「PMIの経験値」です。

M&Aをご検討されている皆さまは、ぜひ弊社のPMIエージェントサービスをご検討ください。

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PMIM&A成立後の統合プロセス

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